【第725回】田中 凜(産業医科大学演劇部)おはようございます。こんにちは。こんばんは。出だしに迷った結果、とりあえずどの時間帯に読まれても大丈夫なように全ての挨拶を入れてみました。初めまして、福岡学生演劇祭2024に参加します、産業医科大学演劇部です。代表の私、田中凜がコラムを執筆することになりました。初めてのコラムでちょっとドキドキしているので皆様どうぞお手柔らかにお願いします。まずは簡単に私たちの紹介をします。私たちの通う産業医科大学は北九州市にある、医学部と産業保健学部の2つの学科からなる小さな大学です。全校生徒は1000人ぐらいでしょうか。演劇部はその中でも部員12人の小さな部活です。とは言え結構精力的に活動しているのも事実で、ここ一年の活動で言うと、市内のカフェの10周年記念イベントに呼んでいただき一人芝居をしたり、北九州芸術劇場主催のキタゲキ劇団に参加したり、先日ぽんプラザで上演されたINDEPENDENT:FUKに作・演出×出演の両方とも産医大演劇部生で参加したり…とこんな感じです。学内の文化部...2024.07.25 08:00
【第724回】ふんわりパジャマズ(西南学院大学演劇部)こんにちは。福岡学生演劇祭2024出場団体、2団体目のふんわりパジャマズです。私たちふんわりパジャマズは西南学院大学演劇部の一部メンバーによって構成されています。今回はその中の片嶋がふんわりパジャマズについて紹介したいと思います。その前に、正直コラムと聞いて何を書いていいのか全然分からなかったので勝手に1団体目の惑星未虎さんをめちゃくちゃ参考にさせてもらってます!ありがとう惑星未虎さん!まず、ふんわりパジャマズと聞いて何その名前?と思った人もいると思うので名前の由来について説明したいと思います。簡単に言うと、ふんわりパジャマズはみんなのあだ名の頭文字をとって作りました。ちなみに、このあだ名普通のあだ名ではありません。私たち演劇部では入部した時、連想ゲームであだ名をつけます。例えば、りんご→赤い→ポストだったら、りんごからとってりんという具合です。なので、本名とは全く関係のないあだ名がつけられることになります。正直部員の本名、ギリわかるけど漢字は書けません。そして、この...2024.07.18 06:00
【第723回】紗羽 (Mr.daydreamer)こんにちは、紗羽と申します。私の所属しているMr.daydreamerの演劇公演、『パイドン』が8月3日・4日に福岡アジア美術館あじびホールにて行われます。原作『パイドン(副題:魂について)』は、哲学者ソクラテスの死刑執行の1日を、その場に同席したパイドンという人物が語る、という設定で進行される作品です。また、著者はプラトンという人物であり、プラトン自身は原作のストーリー上には登場しません。ちょっと混乱しますね。でもその混乱が、この作品の面白いところだと思います。『パイドン』で語られる言葉は、一体誰のものでしょう。ソクラテス自身? 語り部であるパイドン? それとも著者プラトン?ソクラテスは自らの著作を残しておらず、他者を通じてしかソクラテスを知ることはできません。プラトンやパイドンといった、ソクラテスを深く慕った人々があったからこそ、その言葉が後世まで遺っています。でも、遺ったのは言葉のみです。その肉体、声、瞳、仕草に触れることはもうできません。ソクラテスを慕った人々...2024.07.15 06:00
【第722回】植田宗一郎(惑星未虎)皆さんこんにちは!惑星未虎(わくせいみっこ)代表の植田です。今週から福岡学生演劇祭2024出場団体の紹介ということで、記念すべき1団体目は私たちが務めることになりました!私たち惑星未虎は、九州大学大橋キャンパス演劇部の有志で結成された団体です。当演劇部は少ない人数ながら、一握りの経験者、よくわからず入ってくれた初心者、時々幽霊部員でワイワイ楽しく活動しています。九州大学大橋キャンパスの学生は、芸術工学部というなかなか珍しい学部の人間であり、溢れ出る個性は演劇部の枠に収まらず、たくさんのサークルと掛け持ちしている部員ばかりです。そんな中、今回部長である私の鶴の一声で演劇祭への出場が決まり、・・・・・・というのは嘘で、昨年度の演劇祭を見て意欲の湧いた私が、なんとか部員と引退した先輩方に頭を下げてようやく参加に漕ぎ着けることができました。ところで、団体名である「惑星未虎」にはどのような意味が込められているのか。これは「山月記」からの引用であり、臆病な自尊心と尊大な羞恥心を捨...2024.07.11 06:00
【第721回】松下寛司(福岡学生演劇祭2024実行委員長)福岡学生演劇祭、2024年度、開催近し!お初にお目にかかります、今年度の実行委員長を務めます、松下寛司と申します。このコラムは7月4日に掲載されるということですので、開催まであと一か月と少しになります。チケットの予約も開始していることでしょう!ぜひ! ぜひぜひ! ご予約お待ちしております!!!と言いつつも、福岡学生演劇祭とは何ぞやということを説明せずして、ご予約など求めようがない。ということで、軽くあらましを解説いたします。2015年より始まり、今年度で第10回目の開催となるこの演劇祭は、九州、山口の学生団体を対象とした、学生演劇の祭典でございます。今年は5団体!! 福岡、佐賀より、参加していただいております。そして! この5団体の内、大賞を受賞した1団体が、翌年春に開催される「全国学生演劇祭」への出場権を獲得するのです!!大賞懸けて切磋琢磨する、学生演劇、きっといい作品がいっぱいあることでしょう。今年はどのような劇が見られるのかドキドキわくわくです!残り1か月と少し...2024.07.04 06:00
【第720回】 高野桂子&松永琳太郎(ぷいはや!)PUYEYの活動拠点は福岡市だが、福岡市内で公演やイベントを開催しようとすると、毎回会場選びに苦労する。稽古などでお世話になった青年センターは2016年、旗揚げ公演で使わせていただいたFUCAは2017年、そして何度もお世話になったSRギャラリーは2023年に閉館した。ぽんプラザホールの需要が高まり、7日間利用で申請しないと抽選に参加できない。小規模な団体やイベントでは手が出せない状況だ。福岡で演劇活動を始めて17年、PUYEYを結成して9年目の私たちでさえこんなに苦労するのだから、演劇を始めたばかりの方や若手劇団の苦労は容易に想像できる。そういった状況の中で今回のコラボレーションは実現した。才能溢れる若手劇団、ギムレットには早すぎるの皆さんに声をかけ「場」「人」「資源」などなどを共有することで、お互いのプラスになるしお客さんにも多様なプログラムを楽しんでいただけるのではないかと思う。今回も会場にはかなり悩み、空き状況・料金・立地など色々考えていたところにギムレットに...2024.06.28 06:00
【第719回】ウーピー(ストレッチダンス・インストラクター)水無月、、なんてすてきな日本の美しい言葉。いえいえ、私は大好きな和菓子の“水無月”を思い出します。ストレッチ・ダンスインストラクターですが、大の和菓子好き❗インスタグラムには、ほぼ食べ物、しかも和菓子屋さん、多しです。さて、そんなすてきな“水無月”に、いよいよ!今年も「障がい者✖️舞台芸術 ももちダンスワークショップ」が始まります🎵昨年は、最初は、初めまして😃のドキドキ・ワクワクからはじまり、その日の終わりには、皆で身体を動かし笑顔いっぱいでした。もちろん、ダンス未経験の方も、“何するの?”で、興味を持たれた方も、皆で身体を動かして“自分らしく🎵”何か表現する喜びを少しでも、感じられたら、嬉しいですね🎵だって皆、音楽❗好きですょー❤️ね!今年は、昨年より回数も増えて、もっとたくさんの方に、参加してほしいですね☺️さぁー!一緒に身体を動かして、美味しい“和菓子”を食べましょう🎵いやいや、、あくまで個人的に、、です。2024.06.20 06:00
【第718回】古賀今日子(yum yum cheese!)yum yum cheese!古賀今日子です。荒尾干潟に立ち寄る水鳥のように、アーティストが荒尾に立ち寄り、それぞれの土地に帰っていく、または目的地に飛んでいく様をイメージした荒尾総合文化センターの新しいクリエイションのかたち「WATARIDORIクリエイション・シリーズ」その記念すべき幕開けの作品「カウンティング&クラッキング」に、役者として参加しています。現在、稽古も追い上げといったところです。私は、この物語の中心にいる、オーストラリアで暮らすスリランカ女性ラーダを演じます。先日の稽古で、サリーの着方を教わりました。本番、上手に着れるかな…。「カウンティング&クラッキング」は多民族国家であるオーストラリア社会の写し鏡のような戯曲で、2019年にシドニー・フェスティバルで初演され、熱狂的話題を呼んだ3時間を超える大作です。(今回の公演では、もう少しコンパクトになっています。)この物語からはオーストラリアと内戦の続くスリランカの2つの国が抱える問題が浮...2024.06.11 06:00
【第717回】相内唯史(INDEPENDENT総合プロデューサー)INDEPENDENT総合プロデューサーの相内です。第711回からこのコラムをINDEPENDENT:FUK24でジャックさせて頂き、遂にラスボス登場ですww今回は各コラムをそれぞれのチームの俳優もしくは作演出さんに書いて頂きました。各々が作品にかける想いやコダワリがコラムの中にも溢れていたと思います。何でもかんでも「多様性」という言葉で括ってしまうのは個人的に好きでは無いのですが、まさに多様性に溢れたフェスになりそうで、僕も今とてもワクワクしています。24年前にこの一人芝居フェスを始める時に、「一人芝居のパターンなんて限られている」「そんなに面白い一人芝居のアイディアは沢山出てこない」と多くの方に言われました。その時から僕は「絶対にそんな筈はない!」と吠えていました。演劇に限らず、小説・映画・アニメやゲームに至るまで、人が創造して生み出して来た表現は、もちろん影響を受けたり似通った内容のものはあったとしても、常に前に進んで来ました。進もうとしてきました。生み出す人の...2024.06.06 06:00
【第716回】池山ユラリ(彗星マジック)池山ユラリ(彗星マジック)はじめまして。関西で活動する劇団、彗星マジックの池山ユラリと申します。彗星マジックには普段役者として所属していますが、4年ほど前から個人で脚本、演出としても活動をはじめ、今回INDEPENDENT:FUKでは西原希蓉美一人芝居「歌向ける」の作演出を務めています。私は愛知県出身です。大学入学と同時に関西に来ました。10年以上ほど前の愛知にいる間、つまり中学~高校時代、私は宝塚音楽学校の受験生でした。今やすっかりその面影も消え去ってしまいましたが…。宝塚音楽学校とは、「清く正しく美しく」をモットーに、芸能の基本と女性としての教養を学ぶ学校で、予科•本科合わせて2年制の、宝塚歌劇団団員の養成所です。音楽学校の受験資格は、「受験年に15~18歳で、受験時に中学卒業あるいは高等学校卒業又は高等学校在学中であり、容姿端麗の女子であること。」(当時の資格要項です。どうやら最近の宝塚音楽学校のHPを見たところ、募集要項で”容姿端麗“という文字は見当たりません...2024.06.04 06:00
【第715回】飯田朱理(産業医科大学演劇部 脚本・演出)5月も終わろうとしていますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。5月になると4月の白くぼんやりゆったりした光から、緑が濃くなって光がいっそう際立つ季節になります。そんな5月が私は好きです。春先の冬をしのいで芽吹くやわらかな葉が少しずつ成長して若草となり、太陽の光をめいいっぱい享受しているのが伝わってきます。こんな季節がずっと続けばいいのにとさえ思います。そんな植物たちを、そして私たち人間も支えてくれているのは大地です。大地について、アラビアの詩人、アル・マアッリーは、「偉そうに歩くな 大地の土は死者から出来ているのだから」という言葉を残しています。日本でも、松尾芭蕉が「夏草や兵どもが夢の跡」と詠んでいます。死者は土に還り、そこから新しい歴史が紡がれると想像するのは万国共通なのでしょう。コロナ禍により、たくさんの命が失われました。その命も、生き延びている私たちも長い目でみれば歴史の記述の一部になるのでしょう。土に眠り、朽ちて分解され堆積し、新しい命の糧となる。当たり前に...2024.05.30 06:00
【第714回】森島ネイチャー(劇団ショーマンシップ)スーパーヒーローと聞いて、誰を思い浮かべるでしょうか。漫画やアニメのキャラクター、スポーツ選手、家族のため働くサラリーマン等々枚挙に遑がありません。ちな、私はアメコミのスーパーヒーローです。アメコミヒーローの何が良いのかと聞かれると私はいつもこう答えます。ちゃんとマッチョだから。近年、ガリガリの細ヒーローが筋骨隆々ヴィランをパワーで圧倒する、そんな光景をよく見ます。全く現実的ではありませんね。トレーニーの私からすれば、目を覆いたくなるような光景です。陸上選手を思い浮かべた方は、100mを4秒台で走る曙を想像してください。さらに、マッチョであることは戦闘能力以外にも影響を与えます。それはルックスです。スパイダーマンやスーパーマンのスーツを見た事があるでしょうか。ただのタイツです。ビールっ腹のおいさんや、マッチ棒の様なトー横バンドマンが着てみようもんなら、目も当てられません。ただ、私もマッチョだけがヒーローの条件だとは思っていません。ヒーローたるには能力やルックスだけでな...2024.05.23 06:00