【第476回】池田美樹(劇団きらら代表)

今、「助けて」と叫んだとして、誰が助けてくれるのか。

ふと考えることがあります。

幼い頃なら親や先生が駆けつけてくれたかもですが、大人になった今、誰が。

雑談の端っこや夜中のTwitter等に潜むそんなSOSに気付き、

でもうかつに手をさしのべると共倒れしてしまいそうで、

ごめーん!と気付かなかったふりをしてしまう。

逆に誰かにすがりつきたいときも、忖度・後先考えて飲み込んで悶々。

すがりにくい時代になったと思います。

でも。「助けて問題」は何も解決しなくても、急に「頑張れるかも」と思えることがあって。それは通りすがりの人の会釈やLINEの語尾のニュアンス等ほんの些細なことで、

それだけでふっと視点が変わることがあって。

何も変わらないだろう明日。でもその明日の見え方が変わる。

そんな作品に仕上がったと思います。

観劇後、「ちょっと誰かとしゃべりたい」と思ってもらえたら本望です。

新年早々ではありますが、是非にご来場下さい。

劇団きらら代表 池田美樹 


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