「取り戻せるのか」
「これ外出じゃないの!すぐそこが自宅なの!」
朝、ゴミ出しに出た戻り道、マスクしてない自分を見る出勤途中の人達の視線。こんな言い訳が脳内を駆け巡る。
普通じゃない。でも今、これが日常。
新型コロナ騒ぎの渦中、「自粛警察」という言葉が生まれた。休業要請中に営業を続ける店に警告の貼り紙したり、外出してる人達を警察に通報したり。「やりすぎよね~」とか言いながら、身近な人の無神経な言動に「警察目線」でイラついている自分がいる。
「取り戻せるのか」ということを考えている。
日々変わる情報と不安の中、知ってる人の知らなかった部分、というより、「こういうときにこうなる部分」が見えて来る。感じた違和感はなかなか消えない。以前と同じような関係は、きっとそう簡単には取り戻せない。
でも。
この「違和感」の背景を想像するのが演劇の醍醐味なんじゃないか、とも思う。
状況が変われば不安も関心も変わる。
変わり続ける背景を、風呂敷みたいにヒラヒラした想像力で想像し続けることが、「禍」後の演劇のおもしろさのひとつになって行くんじゃないか、と思う。
すんごくめんどくさいけど、この違和感と丁寧に向き合って行きたいと思う。
2020.05.07
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