11月10日・11日、おとがたり「イノチノコト 忘れてはいけない物語」〜野坂昭如作「戦争童話集」より〜を福岡市美術館ミュージアムホールで開催します。
「おとがたり」という名前をつけましたが、この公演は、朗読と音楽のセッションによって、野坂昭如さんの童話、そして史実から書きあげた物語を織り交ぜた語り劇です。
博多区古門戸町にある料理屋「博多うまか遊び庵」の女将、リュンコの一声で、福岡を拠点に活躍する俳優、ミュージシャン、舞台関係者が集まり、そして、「戦争童話集」の絵本化、アニメ化等に携わってきた画家でイラストレーターの黒田征太郎さんにもご協力をいただき実現しました。
以下、ホームページに載せております、代表のリュンコが書きました「ことのはじまり」より抜粋した文章を紹介させてください。
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この朗読劇の事の始まりは、2021年6月、知人の店での黒田征太郎さんのトークによるものでした。
そこで、黒田さんは野坂昭如さんのおはなしをとても熱心に話し出しました。
私は20代のころ、東京でアングラテント芝居まっしぐらの生活をしており、その時の芸名が「リュンコ」。これは野坂昭如さんの直木賞受賞作「エロ仕事師たち」の中にちょこっとだけ出てくる登場人物の名前で‥私が勝手につけたものです。
そして私の出身が「火垂の墓」の舞台になった西宮の満池谷のそば。
これだけで、この作家に思い入れを抱いているわけなんですが、もう一度野坂さんの本を読んでみようと思って出会ったのが、この「戦争童話集」でした。
38年近くもブランクがあるこの私を再び「リュンコ」として舞台に立たせてくれ、素敵なミュージシャンたちとともに おとがたり として、野坂さんの語り口をお借りして戦争を語ることの不思議に驚いております。
むしろこの年にならないと出来ない事だったのかと、一種、感慨にふけるところもあります。
リュンコ
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この戦争童話集には短編が12話あります。
今回お届けする作品「年老いた雌狼と女の子の話」は、戦後、家族で日本に引き揚げてくる女の子が、途中で出会った狼とのお話。
もう一作は「赤とんぼとあぶら虫」、少年特攻隊員のお話です。
野坂さんの戦争童話集には、人間だけでなく、象や鯨や馬など、さまざまな主人公が出てきます。
ファンタジーも交えた童話のやさしい表現ながら、戦争の惨さ、イノチの重みを静かに語る作品たちです。
JAZZをベースとしたパワフルな音楽と、俳優たちの語りで、作品の世界を体感してください。
今、この確かに戦争が勃発している、今、戦争を声高に叫ぶのではなく、このイノチノコトを静かに、地道に語り続けていけたらいいなと、思っております。
おとがたり
「イノチノコト 忘れてはいけない物語」
〜野坂昭如作「戦争童話集」より〜
【構成・演出】藤村信一
【絵】 黒田征太郎
【作曲】 矢田イサオ
【語り】リュンコ、五島真澄(PUYEY)、高野桂子(PUYEY)
【演奏】矢田イサオ(ピアノ)、川波幸恵(バンドネオン)、上村計一郎(ドラム・パーカッション)、岩石功(ブルースハープ)
【日時】
2023年11月10日(金)18:30開演/
11月11日(土)13:00開演/17:00開演
※開場は開演の30分前
【会場】
福岡市美術館ミュージアムホール
【料金】
一般3,000円/18歳以下2,000円
【チケット取り扱い】
博多うまか遊び庵(TEL 092-282-8716)
Pass Market(WEBチケット)
https://passmarket.yahoo.co.jp/seller/eventer/vHGl4lgk2b8Zy8dEOW9q5u9Tt8jJ-vg1FO1RvoaboLm8AYny00/
【問い合わせ】
TEL 092-282-8716(博多うまか遊び庵 平日17:30-23:00)
メール sensodowa.reading@gmail.com
【詳細】
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