コラムをご覧の皆様、こんにちは。
北九州と京都を拠点に活動するブルーエゴナクの穴迫信一です。
ブルーエゴナク10周年記念公演『バスはどこにも行かないで』が10月7日（金）より始まります。
この10年は模索の日々でした。ある意味で闇雲に続けてきたところもあります。
10年前と比べると多くの変化がありました。
ほとんどの物事が後退したかのように思えるほど、僕にとっては暗い時代になってしまいました。
しかしその中で「フィクション」の意義だけが強固になっていくのを感じているのも事実です。
今、演劇の虚構性に何が担えるでしょうか。
演劇の効力は、観客に現実以上の実感を与えた時に初めて発揮されると考えます。
演劇が面白くない時は大抵、演技か演出か戯曲においてリアリティが無い時ですが、
（恐竜が出て来ても、戦隊モノでも、リアリティは出せます。つまりジャンルは問題ではない。）
リアリティの無さとは、共感のできなさ、実感のできなさ、納得のできなさ、にあると考えます。
だからと言って、共感のみを目指して書かれたものは、どこか胡散臭く、へーそうなんだと俯瞰してしまいます。
ありえなさとリアリティのバランスが、今日の演劇の虚構性の中に求められている気がします。
これは当たり前かつ普遍的な話なのかもしれません。それでも僕は今改めてそんなドラマバランスを実感しています。
そして演劇は、目の前の身体を見つめる芸術のため、そのありえなさもリアリティも増大しやすく、また拡張しやすく、そして爆発しうるのです。
（その分、うそくさいなーと思ったら萎みやすくもあるのですが）
これは、僕が思う演劇の話でしかないのですが、そんなことを考えている創作の日々です。
本作でも現実以上のリアリティと現実以上のありえなさで、ささやかな物語の成立を目指しています。
本番まであと1週間の9月30日に書いています。明日にはまた考えが更新されているかもしれません。
そこらへんはまだ分かりません。10年経った今も、とにかく信じられるものを闇雲に探しつつ、引き続き創作に励みます。
上演は面白いものにしますので、ぜひお越し下さいませ。
穴迫信一
ブルーエゴナク 10周年記念公演『バスはどこにも行かないで』
地方都市。妹とその兄は小さな街で行方不明になる。お互いの存在の中のみで。
２人は同じ街で生活を続けている。どこにも行けないままどこかへ消えた家族を思ったり忘れたりしながら。
ある時、兄は思い出す。２人がすれ違う過去と、そのバスの行き先を。
作・演出 穴迫信一 音楽 有馬和樹（おとぎ話）
出演 悠太 小関鈴音 なかむらさち 溝口竜野 高山実花 青木裕基 溝越そら 日髙啓介
日時
2022年
10月7日(金) 19:00
10月8日(土) 14:00 / 19:00
10月9日(日) 14:00
会場：北九州芸術劇場 小劇場
（〒803-0812 福岡県北九州市小倉北区室町1丁目1-1-11）
料金
一般前売 3,000円
U24前売 2,500円
高校生以下1,000円
＊一般・U24当日料金500円増
＊受付は開演の45分前。開場は30分前。
＊全席自由席 ＊未就学児入場不可
＊上演時間は決まり次第、劇団HPにて発表します。
＊車椅子のお客様はegonaku@gmail.com（制作部）まで事前にご連絡ください。
＊託児あり（有料・定員有・要予約093-562-2655 公演初日の7日前まで受付）
チケット取扱い
< チケットぴあ >
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2220800
0570-02-9999（24時間受付）［Pコード：513441］
< CoRich！舞台芸術 >
https://stage.corich.jp/stage_main/144022
<北九州芸術劇場>
オンラインチケット:北九州芸術劇場 HP
窓口:リバーウォーク北九州 5 階 Q-station 内(平日 11:00〜18:00、土日祝 10:00〜18:00) 電話:093-562-8435(10:00〜18:00/土日祝を除く)
<響ホール>
事務室(9:00〜18:00)
チケット発売日：2022年8月8日（月）10:00
■スタッフ
舞台監督・美術：森田正憲（株式会社F.G.S.）
演出助手：姉川華
音響：甲田徹
照明：礒部友紀子（有限会社SAM）
振付：吉元良太
衣装：悠太 小関鈴音
広報：平嶋恵璃香 なかむらさち
イラスト：millitsuka
デザイン：岸本昌也
制作：ブルーエゴナク 合同会社kitaya505
協力：ハコベラ FUKAIPRODUCE羽衣
助成：日本芸術文化振興基金 公益財団法人セゾン文化財団
企画・製作・主催：ブルーエゴナク
提携：北九州芸術劇場
■感染症対策について
37.5°C以上の発熱、全身倦怠感、嗅覚障害などの症状がある方は、ご来場をお控えくださいませ。
マスクの着用、受付時の検温、手洗いや手指消毒のご協力をお願いいたします。
差し入れ、面会などはご遠慮いただいております、ご了承下さいませ。
その他、本公演は各会場の「施設利用ガイドライン」に基づき、感染拡大防止対策を講じて上演いたします。
■ブルーエゴナク
北九州市拠点。地域を拠点に、国内外に通用する新たな演劇作品の創造と上演を趣旨として活動。リリックを組み込んだ戯曲と、発語や構成に渡り音楽的要素を用いた演出手法を元に、〈個人のささやかさ〉に焦点を当てながら世界の在り方を見いだそうとする作風が特徴。これまでに市場や都市モノレールでのレパートリー作品を製作するなど、地域との共同製作も多数。代表で作・演出を務める穴迫信一がセゾン文化財団セゾン・フェローΙ。THEATRE E9 KYOTO第3期アソシエイト・アーティスト。
HP ： http://buru-egonaku.com/
Twitter：＠egonaku
［ブルーエゴナク制作部 お問い合わせ］
Mail：egonaku@gmail.com
Tel：090-6299-5590
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