【第439回】横山拓也(劇作家、演出家、iaku代表)

「蛹→成虫」

5月、東京で二週間の上演を終えて、6月になりツアーが始まった。今は愛知県知立にいる。このあと、仙台(6/9-10)、福岡(6/15-17)、札幌(6/23-24)と巡るiaku「粛々と運針」。

ツアー中、気掛かりなことがある。それは、僕が4年に渡り交配、採卵して、飼育を続けているカブトムシのことだ。4月末頃から幼虫は蛹室を作り、蛹になる。そして、5月末頃に成虫となり、順次地面に出てくるのだ。今年は8匹いる。6月1日時点で、3匹が成虫になっている(ちなみに全部メスである)。エサとして、昆虫ゼリーを与えないといけないのだが、旅の途中は家族にお願いしなければいけない。しかし、家族は虫が苦手なのだ。ああ、心配だ。

ここらで、無理にでも演劇の話に繋げなければいけないと感じている。

3案ある。1つは「稽古期間中は蛹で、上演したら成虫になって云々…」っていう喩え話。もうひとつは「二週間の東京公演が蛹で、ツアーに出たら成虫」っていう、1案目と大差のないやつ。3つ目の案は、上演作品「粛々と運針」の内容に絡めて、生命のサイクルの話。3つ目が良さそうだけど、字数の限界が来たのでまたの機会に。


横山拓也(よこやまたくや)

1977年生まれ。大阪府出身。劇作家、演出家、iaku代表。 

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