【第460回】古賀弥生(アートサポートふくおか)

母が亡くなり独り暮らしとなった父。姉と2人で週に1度ずつ実家を訪問。父の生活を支える日々が続きましたが、病気が発覚して入院・手術。これがきっかけで認知症がぐっと進みました。

介護施設に入居して、週に1度の訪問先は実家から施設へ。でもその足はだんだん遠のき、2週に1度、月に1度…。

足が遠のいた大きな理由は、コミュニケーションがとれなくなったこと。私が娘だとわからないのか、意味不明な行動を見るのは本当に居心地の悪いことでした。

施設にお世話になって3年弱。父は亡くなりました。

子どもの頃に長期の演劇ワークショップを経験した人の「その後」を調査したことがあります。介護士になった女性は、演劇経験が今の仕事に生きている例として「認知症の方が私の顔を忘れて、毎日違う人だと思って話しかけてくる。今日は誰だと思っているのかなんとなくわかるので、すぐに調子を合わせてお相手をしている」と話してくれました。私も父にそんな対応ができたらよかった…。

俳優で介護士、老いと演劇「OiBokkeShi」の菅原直樹さんを福岡にお招きします。認知症ケアに演劇的手法を活用した菅原さんのワークショップ、演劇と福祉の接点を見つけられれば幸いです。


芸術文化のまちづくりゼミ2018~高齢者とアート編part.2「老いと演劇」~


概要・趣旨

2018年度は「高齢者とアート編part.2」と銘打ち、「老いと演劇」というテーマで菅

原直樹さん(俳優/介護福祉士/「老いと演劇」OiBokkeShi主宰)による講演と★「老

いと遊び」★「認知症ケアと演技」のワークショップを行います。


★「老いと遊び」 身体を使って他者とコミュニケ―ションをとる喜びは演劇の原点。「できる」「できない」にこだわらず、「いまここ」を楽しみましょう。

★「認知症ケアと演技」 認知症の人のぼけを“演技”で自然に受け止めてみましょう。


【日時】  2018年10月10日(水)19:00~21:30

【場所】  アクロス福岡501会議室(福岡市中央区天神1-1-1 6F)

【受講料】 一般1,000円 学生・アートサポートふくおか協力会員500円

【対象・定員】 高齢者の介護に携わる方、文化関係者等 30名

【申込み方法】  メールで以下をご連絡ください。先着順。

お名前、(あれば)ご所属、昼間連絡がとれる電話番号、メールアドレス(PCから送信します)、参加の動機・現在、関心を持っていること

【申込先】アートサポートふくおか メール office@as-fuk.com


★講師:菅原直樹氏(俳優、介護福祉士)

1983年栃木県宇都宮生まれ。俳優、介護福祉士。老いと演劇「OiBokkeShi」主宰。桜

美林大学文学部総合文化学科卒業。青年団に俳優として所属。小劇場を中心に前田司

郎、松井周、多田淳之介、柴幸男、神里雄大の作品などに出演する。2010年より特別

養護老人ホームの介護職員として働く。2012年、東日本大震災を機に岡山県に移住。

認知症ケアに演劇的手法を活用した「老いと演劇のワークショップ」を全国各地で展

開。これまでの作品に『よみちにひはくれない』、『老人ハイスクール』、『BPSD:

ぼくのパパはサムライだから』、『カメラマンの変態』など。 


*主催:アートサポートふくおか 

*後援:(公財)福岡市文化芸術振興財団

    (社福)福岡市社会福祉協議会

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