「おかっぱフリフリあの子が走る」
歩きなれた福岡の街。路地裏だとか、路上パフォーマンスをする人だとかを見ると、そこに小さなおかっぱ頭が見える気がする。おかっぱは赤い振袖を着ており、小さいナリでとっても素敵に舞い踊るのだ。
犬神博士に出て来る「チイ」の見た福岡と、今の福岡はきっと多くのことが違う。私ですら幼稚園の頃みた景色とはだいぶ違って見える。けれど、今の福岡に作中の人々や街の面影をあちらこちらで感じるのだから不思議なものである。夢野久作は、やはり福岡で生きていたのだなぁ。
天神ビックバン。それが起こった後は、いったいどうなってしまうのだろう？面影どころか、私や福岡で暮らす人たちまで、塵にもならず、消えてしまうのではとさえ思えてしまう。あぁ、怖いな。そんなこと、ないんだろうけど。
今回は総集編として、犬神博士全編を朗読活劇で上演。走る走るおかっぱ頭。社会を世間を街を、走って、走っていきます。主に耳で楽しみながら、ぜひ一緒にどこかを走ってみてください。なんと上演時間は六時間越え。といっても、途中の入退場は可能なので、安心して、ご来場くださいね。
せとよしの 空間再生事業 劇団GIGA
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