【第539回】野中香織(そら)(一般社団法人パラカダンス 代表理事)

みなさんは、今を生きていますか?

私はつい先日、とても活気に満ちた葬儀に参列する機会がありました。

彼はとにかく「自分のやりたいこと」に徹して生涯を終えられ、大の大人がこぞって泣き笑いする中、大好きなブランデーを口に含みながら旅立たれました。

進行性の難病によって身体の自由がきかなくなり、発語が出来なくなってからも、自分の意思を持ち続け、伝え続け、自分の道を貫いた彼。

そんな彼と出会った舞台作品でのワンシーン。他の出演者全員が彼の「声」を聞こうと彼の元に寄り添う、という台本にはないことが自然発生的に起こりました。

あの瞬間の彼らの輝きは忘れられません。

私が障害を持つ方々の表現に魅力を感じるのは、彼らが既存の価値観や評価に捕らわれず、ただその瞬間、瞬間を生きているからです。

今回、2月2日(日)にももちパレスにて開催する『PEOPLE ART PERFORMANCE 2020』でも、病気や障害と共に生きる出演者がたくさんいらっしゃいますが、言うまでもなく、彼らの輝きは一見の価値アリアリです。1月31日(金)の関連企画では私自身も魂を込めて踊ります。ぜひ、この溢れ出るエネルギーをあなたの全身で確かめに来て下さい!

2020.01.27

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