【第600回】川口大樹(万能グローブ ガラパゴスダイナモス 脚本家・演出家)


「今、うちの劇団面白いですよ」

と、何のてらいもなく言えるのはとても幸せだなあと思います。


2005年旗揚げ、途切れず16年目に突入の万能グローブ ガラパゴスダイナモス、この度新メンバーが8人も増え、にわかに色づいております。

重度のスピッツファンで、何かとスピッツの曲にイメージを重ねがちな僕ですが、今のガラパを表現するなら「ハネモノ」という曲がもうこれ以上ないピタリ感です。
跳ねるようなメロディに「ささやいて ときめいて 街を渡る羽のような 思い通りの生き物に変わる」そんなフレーズがピタリです。


16年続いて、今、ガラパはとても軽やかです。変わらなければ、ではなく、変わるの面白いね、という心持ちで進めているからなのだと思います。

ソファの位置、本棚の並び、机の向き、カーテンの色、ちょっと植物置いてみちゃったりなんかして。部屋の模様替えをしている時のような、あーでもないこーでもないと試行錯誤している時のワクワク感が、劇団の背中にハネを与えてくれているのでしょう。


そんなワクワクの源流、新メンバー8人「爆裂ひよこボックス」はビジュアルからイメージ映像、企画も全てセルフプロデュースで、今日からSNSで個人企画を一ヶ月連続更新。
まだ手ともハネともつかぬ小さな羽ばたきですが、そう遠くないうちに大きな翼になり風を受け大空に舞い上がることうけあい。

16年目にして最高に軽やか。

今、ガラパ、面白いですよ。


2021.7.1

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