【第678回】勝山修平(彗星マジック主宰/CLICK CLOCK代表)

はじめまして、彗星マジックという劇団を中心に関西で作演出、あと宣伝美術等々をやっている勝山修平です。

このたびは一人芝居フェス「INDEPENDENT:FUK23」に参加させていただくことになり、こうしてコラムを書かせていただくこととなり、歯に衣着せぬ物言をすると宣伝という有難い機会をいただいたにも関わらず、5/10締切という事をすっかり忘れており、本日バキっと5/17。焦りに焦って書いているという有様です。誠に申し訳ありませんでした。

このコラムを読んで、そして一人芝居を観てくれた方は「あの締切すっとばし野郎ってこんな芝居をつくるのか」と思ってやってください。

コラムを読んだだけの方にとっては、ただの締切すっとばし野郎ですね。

そんな奴の与太話にすこし付き合ってくださいよ。


今年で42歳になるのですが、自分でも驚くくらい人の名前が出てこない。

この前だって「あのほら、いつも信じて欲しいって目をしてる」「売れてるのか売れてないのかで言うとすっげー売れてるのに売れてない雰囲気のある、ほら」「サイリウムみたいに発煙筒を両手に持って振ってた人!たぶんスローモーションで!」「たしか飛行機の中でスゲー蹴りをはなった人!その時はじめてこの人って足が長かったんやって思うねん!ロン毛!」「アントニオ・ヴァンデラスと顔面交換した人よ!その時は短髪!」

ニコラス・ケイジですね。発煙筒の映画は「ザ・ロック」でスゲー蹴りは「コン・エアー」で顔面交換は「フェイス/オフ」ですが、ニコラス・ケイジと顔面を交換したのはアントニオ・ヴァンデラスではなくジョン・トラヴォルタだろ。どうなってんだおれの脳内は。

とにかく、青春時代にあんなに観て(そんなに観てたのか)目どころか脳に焼きついているはずのニコラス・ケイジという名前が出てこないことに驚いたのですが、これは単純な加齢や時間の所為ではなくて、当時と今の、対象に対する考え方や感情のコントラストが大きい所為なのだろうなと思っています。

いまはもう会えなくなってしまった人の名前を忘れないのは、コントラストが小さいから。

喪失の悲しみ、生前の愛おしさ、そういった対象の人物に対する感情の濃さは時間や経験で稀釈されていくのではなく、心の中の冷凍庫にだいじにだいじに仕舞われていて、だからその濃さに変化はなく、よってコントラストが小さく、ゆえに忘れないのだと。

なのでその冷凍庫の調子が悪くなるともう感情がたいへんなことになるわけです。

今回だと締切をすっとばしたことをきっかけに、恥ずかしかった事とか情けなかった事とかを数珠繋ぎに思い出してしまうそんな夜になるわけです。

そして今回だとこのコラムを提出し、掲載され(いやされないかも知れませんが)、INDEPENDENT:FUK23が終演した時、この締切すっとばしコラムについては心ん中で一区切りとなり、焦りに焦った5/17、終演日の6/11、その感情のコントラストの強さから、なかなか出てこない記憶というやつになるんでしょうね。


そんなですね。忘れること、忘れてしまうこと、忘れられないこと、区切ることができないこと。

更に、じぶんの境遇に、感情に、名前をつけることができない、言葉にすることができない、そんな場所から生まれた一人芝居を上演させていただきます。

よかったら観に来てください。そしてよかったら、芝居の感想とか聞かせてください。ニコラス・ケイジの映画の話とかさせてください。

締切すっとばし野郎でした。


勝山修平

彗星マジック主宰。CLICKCLOCK代表。火曜日のゲキジョウ実行委員。

脚本・演出・宣伝美術。

滋賀県出身、大阪府在住。北海道にて演劇と出会い、劇作を開始。

「空想にリアルを」を劇作のテーマに掲げ、彗星マジックでは近年、歴史と偽史に想像が織り込まれたリアルともファンタジーともカテゴライズされない物語を創造。

CLICKCLOCKでは”律動音楽劇”と題し、生演奏と演劇の新たな可能性を追求。

ともに唯一無二の世界で繰り広げられる悲喜交々を体感できる舞台が話題を呼んでいる。

2018年、宇宙を舞台にしたノンバーバル一人芝居『プシュケ』にて台北フリンジフェスティバル佳作受賞、のち一人芝居フェス「INDEPENDENT:4SS」全国ツアーに参加。

2020年、『アルバート、はなして』がCoRich舞台芸術アワード!2020にて11位に選出。

大阪を拠点とし、日本各地、海外の様々なイベントに参加・上演を重ね活動中。

最強の一人芝居フェスティバル=インディペンデント

INDEPENDENT:FUK23 6/10(土)~11(日)


九州版“最強の一人芝居フェスティバル”

毎年、大阪・インディペンデントシアターを拠点に開催される最強の一人芝居フェスティバル「INDEPENDENT」。2011年夏に行われたジャパンツアー福岡公演を経て、2012年から九州の創り手を中心に継続開催をスタート。応募多数の選考を突破した九州の精鋭5組と本家大阪公演で好評を得た招聘1組の計6作品が熱い競演を繰り広げる!


※本公演は、引き続き新型コロナウィルス感染拡大防止の対策を実施した上で開催いたします。劇場内ではマスクの着用をお願いする予定です。お客様におかれましても、検温や手指消毒などの感染防止対策にご協力をお願い申し上げます。


■日時■


6/10(土)16:00~ [ c b f ]

6/10(土)18:30~[ d e a ]

6/11(日)13:00~[ d e a ]

6/11(日)15:30~ [ c b f ]


※各回45分前に受付開始、開場は開演の30分前となります。

※作品の間には転換と換気時間を取りますが、3作品を連続上演いたします。1ステで3作品ご覧いただけます。

※1作品の上演時間は約30分です。


■料金■


●1日通し券(終日6作品観劇可)

[一般]前売:3,200円 / 当日:3,500円

[U-22]前売:2,200円


●1ブロック券(3作品観劇可/ブロック指定)

[一般]前売:2,200円 / 当日:2,500円

[U-22]前売:1,500円


※U-22は22歳以下の割引チケットとなり、枚数限定・前売(予約)のみとなります。

※当日、年齢か生年月日を証明できる書類をお持ち下さい。


■予約■ (4/30チケット発売)


●WEB予約

カルテットオンライン https://www.quartet-online.net/ticket/fuk23

*WEBサイトにてご予約→当日会場受付にてご精算。

*前売チケットの発券はございません。


●メール予約

fuk@independent-fes.com

(1)お名前 (2)ご来場日時=観劇ブロック (3)チケット種類と枚数 (4)お電話番号

をお伝え下さい。メール予約は当方からの返信をもって予約完了といたします。ご精算は当日受付窓口となります。


■会場■


ぽんプラザホール

〒812-0038

福岡県福岡市博多区祇園町8-3

TEL 092-262-5027

http://pomplazahall.jp/


■スタッフ■


舞台監督・音響:相内唯史(at will)

照明:関大祐

舞台転換:別府由利子

宣伝美術:T.A.(at will)

テクニカル協力:M.M.S.T

INDEPENDENT総合プロデューサー:相内唯史(INDEPENDENT)


■お問い合わせ■


[株式会社INDEPENDENT]

●TEL = 090-8532-2280

●メール = fuk@independent-fes.com

●HP = http://independent-fes.com/re/fuk23.html


主催・企画・製作・運営:株式会社INDEPENDENT / 制作協力:アートマネージメントセンター福岡


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