【第672回】こぺし(サンピリ)

知って欲しい芝居、ナンバーワン

「朝に死す」を制作中の、サンピリの役者こぺしです。

本当は役者としてやってみたかった芝居ナンバーワンだけど、今回は演出担当。


この作品は1958年、戦後13年、東京タワーが完成した高度成長期の幕開けの年に書かれたもので、どん底と希望が混ざり合ったエネルギー渦巻く日本の片隅で起こる、若者の、ある意味何でもない話です。何にもならない人生の有様と、その様を力強く人に印象付ける感性にシンパシーを感じるところ。

当時学生だった清水邦夫の二作目の戯曲でして、彼の人生の青く酸っぱい時代のタイムカプセルのようで、胸を掴まれます。


六十七年前に書かれ、以降、演劇界で代々受け継がれてきたはずの名作なのに、私が知ったのは最近の事。神戸の演出家ミナトノヨーコによる「朝に死す」でスタッフをした際。

渡された、シンプルかつ新鮮な物語に目を見張りました。

私の演劇の始まりには師匠や年の離れた先輩がおらず、同世代の似通った仲間ばかりで居たものだから、このような名作に触れる機会が無かったわけです。戯曲を読み漁るような演劇マニアでもないし。知っていれば、その年頃にしか出来ない今回の役を嬉々と演じたのに。過去には戻れない。

いま見渡しても、福岡の若い世代に清水邦夫さんの作品を見たという人が少ないので、多分私の様な理由だろうと思うのです。多くの知らない誰かからのバトンタッチでミナトノヨーコさんに繋がった「朝に死す」を、今回私共が打つことでまた、知らない誰かに未来へ連れてってもらえる気がしていて、ハッピー。

役者の為にある様な本、本の為にある役者。そんな印象なので、ほぼ素舞台です。

何と申しましても今回参加いただいている主演四名は、各所から集まった才能溢れる精鋭達です。


ご来場お待ちしております。

劇団サンピリ 春の空手チョップ

「朝に死す」


【作】清水邦夫 【演出】こぺし

【出演】 

有峰 サラ

岡部 竜弥 (末席ユニット ちりあくた)

小渕 あさ

澤栁 省吾 (万能グローブ ガラパゴスダイナモス)


【公演日時】

A小渕あさ×澤栁省吾

B有峰サラ×岡部竜弥


3月31日(金)

  A 18:30

  B 20:00

4月2日(日)

  B 15:30

  A 17:00

  B 18:30

  A 20:00

●ご予約の方は、リハーサルをご覧になる事もできます。

3/31(金) A15:00~ B16:00~

●もう一度観たいたい方や、他の組も観たい方、+500円でご覧いただけます。


【会場】 

ぽんプラザホール


【料金】 

前売・当日 2000円


​【予約】 

https://www.quartet-online.net/ticket/asanishisu


【お問合せ】

sunpiri.form@gmail.com

※当日は、マスクの着用をお願いします。

※発熱症状など、体調不良がある方のご入場はお断りします。


イラスト・チラシデザイン:あしだゆみ

責任者/元一

強力/大谷 豪


劇団HP

https://sunpiriform.wixsite.com/sunpiri

劇団Twitter

@_sunpiri_

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