西日が差し込んで、蝉が鳴いていて、どこからか女子高生の笑い声が聞こえています。車が通過していく音に合わさって、近所の中学校からは部活する生徒の掛け声。昼間はひどい暑さにげんなりしていたけど、なんだか心地いい夕暮れ時。風が吹いて、汗ばんだTシャツが乾いていくのが分かる。
こんな日だ。そう、こんな瞬間。こんな日常を作品にしてみたい。そう思った、いつかの風景。
あれから幾つかの月日が流れて、ついに臨月を迎えております「はるまつあきふゆ」。
なんてことない風景。なんてことない日々。でもその中にはまだ解決していない、先延ばしにしたままの小さな小さな、問題と呼ぶには忍びない、「モノ」がある。
でも今日だけは目をつぶって、もう少しだけここでこうしていよう。
だって、さっきより今のほうが、明るい顔してる気がする。
それが多分大切なこと。それがそんな「モノ」の一番の解決方法、だと言い聞かせながら。風が吹いて、汗ばんだTシャツが乾いていくのが分かる。
そんな「はるまつあきふゆ」を描いてみます。
それがどこかの誰かの人生の物語になったらいいなと、7月27日、会場にて、戸惑ってしまいそうなほど元気な産声が上がるのを心待ちにしています。
松岡伸哉
(ヒカリノオト「はるまつあきふゆ」脚本・演出)
ヒカリノオト presents『はるまつあきふゆ』
作・演出:松岡伸哉
出演
立道心、渡辺一心(劇団PA!ZOO!)、峰尾かおり、福田みゆき、立石義江、石橋半零(舞台処粋の幸)、白川宏治(ユニットれんげ)
日時
7/27(金)19:30
7/28(土)14:00/19:00
7/29(日)13:00
開場は開演の30分前
上演時間105分予定
未就学児童入場不可
料金
一般前売 2000円・当日 2500円
学生前売 1000円・当日 1500円
※要学生証提示
ご予約・お問合せ
CoRichチケット!:http://stage.corich.jp/stage/91926
Mail:hikarinote_info@yahoo.co.jp
あらすじ
23歳。夏。私は母の日記を見つけた。
そこに綴られた母の日常は、普通の23歳の女の子。私の知らないお母さんの姿。
「大切な人には今抱えている秘密を一つだけ、誰よりも先に教えてあげて」
私とたいして変わらないと思ってたのに。
母は今も昔も私のことは全部お見通しのようだ。
23歳。夏。私はこの街を出たいと願いながら、ほんとうの母と出逢った。
福岡県中間市を舞台に描かれる、母と娘の物語。生きることに躓きそうになっても、あの頃の思い出が、大切な誰かが、いつも私を救ってくれる。
これはきっと、あなたの人生の物語。
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