【第594回】手島曜(ヨウ手嶋) (もうすぐ新団体立ち上げます)


 試合前に「時は来た。それだけだ」の名言を発したのは故橋本真也選手だ。タッグの蝶野選手が失笑し、つられて本人も失笑する姿が印象的なプロレス史の珍事件として今でも語り継がれている。

 「死にたくない!」や「今こそ歩き方を学び直す時だ」という歌詞は、主要メンバーが自殺した米ロックバンド元ニルバーナのドラマーが新バンドで作詞して歌っているものである。

 去年私は演劇を辞めようと思っていた。10年間在籍した劇団も事務所も辞め、孤独感や妬み恨み辛みでグチャグチャになっていた自分の心を癒すには演劇から足を洗うことしか方法が思いつかなかったからだ。しかし今現在の私は「死にたくない」「今こそ歩き方を学び直す時だ」そして「時は来た」という心境である。

 友人と新しい演劇団体を始めることにした。9月には公演を行う予定だ。意気込みなどなく、あるのは「芝居やろう」と、ただそれだけだ。

 今の私には去年のような苦しい感情はない。コロナ禍に乱されることもなく自分の人生を歩いている実感でいっぱいである。劇団や事務所には感謝をお伝えしたい。なぜ一年弱でこうも心境に変化が起きたのか、その理由は今後の作品でお伝えできれば幸いである。


2021.5.28

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